農林水産省の小売価格調査(上記画像)によると、先週のキャベツの価格は1キロあたり375円で、過去3年の最高値を大幅に更新しました。この価格は前週比で116%の上昇となっており、特に昨年の同時期と比べると188%と、約1.88倍に達する記録的な高値です。昨年同時期の価格は、1キロあたり200円前後であったため、今回の375円という価格は消費者にとって大きな負担増となっています。
熊本のキャベツ農家、収穫量が平年の5割に留まる
低温の影響でキャベツ生育に大打撃
熊本県のキャベツ農家は、今年の収穫量が平年のわずか5割程度に留まっていることを明らかにしました。特に2月に植えたキャベツは、例年のように順調に成長せず、ソフトボールサイズにしか育っていないため、出荷ができない状態に陥っています。
低温が主要因に
農家によると、この異常な生育不良の主な原因は、2月以降に続いた低温です。通常、この時期に植えられたキャベツは春先にかけて成長し、5月には収穫・出荷される予定でした。しかし、今年は低温の影響で生育が著しく遅れ、十分な大きさに達しないままに時間が経過しています。
農家の声
「例年ならば、この時期には収穫作業に追われているはずですが、今年は畑に出てもソフトボールサイズのキャベツばかりで、出荷できるものがほとんどありません」と、地元のキャベツ農家は嘆いています。
今後の見通し
今後、気温の上昇に伴いキャベツの生育状況も回復する見込みです。農林水産省の予測によれば、春先の低温によって生育が遅れていたキャベツも、今後の暖かい気候により市場に多く出回ることが予想され、現在の高騰している価格は徐々に平年並みの水準に戻る見通しです。